作業療法士:OT pagumaru's diary
日々の臨床と研究のことを書いていきます。It's been over 15 years since I got an occupational therapist license in Japan. I completed the master's program at graduate school. I would like to write on this blog what I thought about doing clinical occupational therapy in Japan. I'm learning English.
作業療法

脳梗塞:片手で料理訓練

脳梗塞で片麻痺になってしまっても、お料理は可能です。

ただ、今までのやり方を変える必要はあるかもしれません。

手が上手く使えないだけじゃなくて、高次脳機能障害で注意力の低下や、物と身体の距離感や、工程を順序だてることが苦手になってしまった方もいるかもしれません。

やり方はその人、その人違いますが、ここに注目したらいいんじゃないかな。というポイントを紹介します。

今日は、利き手で包丁をもって行う場合についてお話します。

  1. 立位の耐久性はどのぐらいありますか?
  2. 構成障害はどのぐらいありますか?
  3. 注意障害はありますか?
  4. 利き手の分離はできていますか?
  5. 新しい方法を覚えるにどのぐらいかかりますか?(記憶力はどうですか?)
  6. 何のために、誰のために、料理をしますか?
  7. (片手で卵を割る)

料理をするのであれば、その前の買い物や献立など、準備段階からかんがえなくてはいけませんが、今日は、料理する、その一部の動作だけを抜き取って考えてみたいと思います。

立位の耐久性はどのぐらいありますか?

長時間たっていられるかどうか、評価する必要があります。1分も立位保持ができないという場合であれば、立位での料理は難しいと思います。ただ、10分ぐらいで疲れちゃうっていつも言ってるなぁ、もう少し立位でいられそうなのになぁ、と感じているのであれば、立位で洗い物や、台拭きで台を拭くことなどからやってみてはどうでしょうか。

作業していると、時間の流れが違うのか、意外と10分、疲労の訴えなく出来る場合も多いですよ。

毎回不思議に思うことの1つに、歩くとか、立ち上がるとか、手の練習っていうプログラムだと、動作がゆっくりなのに、料理となると、とたんにスピーディーに動かれるかたって、多いと思いませんか?

今までの活動がよみがえるんだろうなって思います。

こういう時に、作業療法が治療的に効果があるだと思っています。

活動によって、身体機能面の最大能力が引き出されるって、こういうことなのかなと思っています。

もちろん、立位保持が難しいけど、料理をする人もいらっしゃいます。

車いすに座って、テーブルで料理の下ごしらえをすることもできます。卓上のIHを使用するのはどうですか?野菜を切ることは、車いすに座るけど、炒める・煮るぐらいは、鍋の前に立つことが可能な人もいると思います。

どんな方法であれば、安全に料理が出来そうか、環境も含めて考えてみてはどうでしょうか。

構成障害はどのぐらいありますか?

包丁で切るのであれば、野菜の切る方向、包丁の歯の当て方を考える必要があります。

野菜が転がらないように、1度半分?に切った後、切り口を下にし、転がらないようにする、とか、包丁の歯の向きに合わせて野菜を置く向きを考えるとか、構成障害があると、少し大変かもしれません。

調理ばさみを使用しますか?それとも、カット野菜?冷凍野菜?どれを使いますか?

注意障害はありますか?

火の管理をする上で、重要だと思います。

安全装置がついているガス台もありますが、やっぱり心配される方もおおくいらっしゃいます。

誰かと一緒にするなら、出来そうですか?

ヘルパーさんと一緒にやるにしても、どういうことが出来て、どんなことに介助が必要かを、連絡できるぐらい、評価することができればいいんじゃないでしょうか。

利き手の分離は出来ていますか?

包丁を持つ手が、利き手だとしても、片手で料理をしたことがある人はほとんどいないと思います。

例えば、リンゴの皮むき。

半分に切って、切った面を下にして、リンゴの形に包丁の歯をあてながら皮をむいていくんですが、その時、包丁の歯をあてて切る指と、リンゴを軽くおさえる指があることに気が付くと思います。

ピーマンを半分に切って、種をとるとき、種を取る指と、ピーマンをおさえる指があるのに気が付くと思います。

5本の指が分離して動くことが必要です。

料理だけでなく、いろいろな場面で片手で動作をするときに必要な指の動きなので、指を分離させて使う練習も組み込む必要があると思っています。

新しい方法を覚えるのに、どのぐらいかかりますか?

完成をイメージして、段取りを考えることは、どのぐらい出来ていますか?

記憶力はどうですか?記憶力が低下していたとしても、代償できる何かは持っていますか?

患者さんは本当に、新しい方法をやってみたいと思っていますか?

やり方を変更するというのは、想像する以上に抵抗感があると、私は思っています。

何十年も、やっていた、自分のやり方を変えるというのは、なかなか難しいんだと思います。

野菜の切り方ひとつにも、こだわりがあったり、本当にその人その人違います。

新しい料理の仕方をやってみようという気持ちがないと、方法を変更するまでには、いかないような気がします。

何のために、誰のために、料理をしますか?

これがとても重要だと思います。

生活の中で、なぜ、料理をするか。

自分で好きなお惣菜が選べれば満足で、ご飯が炊けるだけで問題ないという方もいらっしゃいます。

家族みんなの分を作ることが役割の方もいらっしゃいます。

家族の好みによって、おかずを作り分けているという方もいらっしゃいます。

同じ「料理」といっても、本当にいろいろです。

いろいろなことが聞き取れると、どんな部分を変更するのか、どんな部分は変更したくないのかがわかってくると思います。

是非、いろいろと聞き取れるような聞き方をしてください。

(片手で卵を割る)

私は、普段、片手で卵を割らないので、患者さんと一緒にやるときはちょっとドキドキします。

いつも片手で割ってるから問題ないって人もいらっしゃいます。

やったことないって人でも、意外と1回で成功する方が多いです。

私自身、しばらくやってないので、ちょっと試してみようと思いました。

ABOUT ME
pagumaru
臨床経験15年以上になりました。大学院で修士課程を修了しました。自分の勉強を継続するため、日々考えていることを書いていきます。It's been over 15 years since I got an occupational therapist license in Japan. I completed the master's program at graduate school. I will write down what I think every day so that I can continue my studies. I'm studying English.