作業療法士:OT pagumaru's diary
日々の臨床と研究のことを書いていきます。It's been over 15 years since I got an occupational therapist license in Japan. I completed the master's program at graduate school. I would like to write on this blog what I thought about doing clinical occupational therapy in Japan. I'm learning English.
作業療法

どんな作業活動を治療として使えばいいか。

その人が好きな作業を是非!

 

と思いますが、

その人が好きな作業を、聞き出すことが難しいみたいですね。

 

私が、病院でよく使うのは、

・大人の塗り絵

・切り絵

・貼り絵

・折り紙

・ネット手芸

・編み物

・さくらほりきりのティッシュケース(和紙工芸)

・木目込み

・オーブン粘土

・革細工(キーケース)

・水彩画

・油絵

・ピアノを弾く

・三味線を弾く

・ステンシル

・書道

・俳句

・絵手紙

・染色

・押し花

 

他にも、まだあったかなぁ。

忘れているのもありそうだな・・・

病院の備品としてストックしてある物品もありますが、

もともと趣味でやっていた人なら、

道具を病院にもってきてもらいます。

 

はさみや、針を使うときは、看護師さんと要相談ですが、

ハサミがなくても、出来るものもたくさんありますし、

大きな問題にはならないのではないでしょうか。

 

とりあえず、趣味を聞いてみたらどうですか?

今の状況で、趣味をやりましょうって言ったらその人に怒られそうですか?

それとも、気持ちが沈んでしまいそうですか?

 

私は、入院中のうつ症状に対して、作業活動を取り入れようと考える事が多いです。

Drじゃないので、診断はつけられないので、なんともいえませんが、

表情や、行動などからピンとくるんじゃないでしょうか。

 

病前やっていた趣味と同じものをやりたいと思う人もいれば、

病前の頃の完成度までは、今の自分じゃできないから、やりたくない人もいれば、

まったくやったことはないけど、やってみたいと思っている人もいれば、

いろいろですよ。

聞いてみないと、分からないことがたくさんあります。

 

こんなに表情が暗いのに、

こんなこと言って、嫌な思いはさせたりしないかな?

怒ったりしないかな?

作業療法を嫌いになったりしないかな?

 

それとも、

機能訓練が一番効果的だから、

機能訓練で効果がでたら、表情も良くなるはずだから、

機能がよくなるまで、我慢してもらおう。って思っていますか?

 

とりあえず、聞いてみてください。

「これ、やってみたいと思いますか?」

 

「やりたくありません」って言われたときに、

また、次の方法を考えたらいいんじゃないでしょうか。

 

なんで、やりたくないと思ったのかを聞き出せれば、

次のプログラム立案に役に立つんじゃないでしょうか。

 

精神機能面だけではなく、手の機能面を考えて、

上記の作業活動を取り入れることも、もちろんあります。

 

手は、いろんな動きかたをします。

道具に合わせたフォームをしたり、

曲げたり・伸ばしたり・つかんだり。

曲げ方だって、伸ばしかただって、つかみ方だって、

道具によって違います。

環境にあわせて、変化させ、力を調整し、作品を完成させます。

 

その他の機能訓練も、もちろん大切で、やらないわけではありませんが、

同じぐらい、作業活動も大切だと思っている作業療法士が増えるといいなと思っています。